“Could not get license”，製品版ライセンスが得られないときの対処手順

対象製品

この文書はSonnet製品版をご使用中に “could not get license”(ライセンスが得られない)と言われた場合の対処手順を説明します．Sonnet Liteの場合は，この文書でなくソネット入門に従ってください．

ライセンス期限切れ

もし，右図のように

Feature has expired

と表示されるなら，ライセンス期限が切れています．

買い取りライセンスであれば，ライセンスの再発行の手続きをしてください．
期間限定ライセンス(LTL)であれば，ライセンスを購入していただかねばなりません．

動かない三代原因

多くの方は，面倒なトラブルシュートの手順を飛ばして可能性の高い対処をとにかく試してみたいでしょう．下記はもっともよくある原因とそれに対する対処です．どれもダメだったらトラブルシュートの手順をひとつひつつ進めてください．

ありがちな原因その１ライセンスサーバーを再起動していない

ライセンスファイルを新しいものに入れ替えた場合は PC自体を再起動してください．
初めてSonnetをインストールした場合は license managerの起動に従ってライセンスサーバーを起動してください．

ありがちな原因その２ licensesフォルダにsonnet.licをコピーした

米国ソネット社からお客様にメールでお送りするsonnet.licを sonnetのlicensesフォルダにコピーしても動作しません．また，別のマシンや過去のバージョンのsonnet.licをlicensesフォルダにコピーしても動きません．
licenseファイルの指定の手順に忠実に従ってやり直してください．

ありがちな原因その３セキュリティ

セキュリティソフトがSonnetとライセンスサーバーとの通信を妨害しているケースです．担当の方の許可を得て仮にセキュリティソフトを停止して試してみてください．

↓↓↓重要↓↓↓

初めてネットワークライセンスのsonnetを導入する，あるいは新しいルーターの導入などネットワーク環境の変更などがきっかけに問題が起こります．この場合セキュリティ担当者との協力なしには，この記事の以下の操作をどう頑張っても問題を解決できません．

↑↑↑重要↑↑↑

またAdministratorやrootなど管理者権限で試してみて下さい． OSをアップデートするとデフォルトの権限が変わって動かなくなるケースもあります． windowsのデフォルトの設定では様々な操作が制限されているケースが増えています．

再起動したつもりで再起動できてない

windows10以後のwindowsではデフォルトで”高速スタートアップ”が有効になっています．再起動してもPCを初期化せず以前の状態をそのまま復活させることで再起動を早く見せているのです．この場合なにか問題があって”再起動”しても，問題は解決しません．対処法は次のどちらかです．

[再起動]でなく，Shift キーを押しながら[シャットダウン]を選んで電源をOFFにし，10秒待って電源を[ON]にする．
[コントロールパネル]のどこかにある[電源ボタンの動作の変更]に関わる設定を探し，高速スタートアップを無効にする．その後 [再起動]する．高速スタートアップの無効化は[現在利用可能でない設定を変更します]をクリックしないとグレイアウトしているかもしれない．

参考サイト : 高速スタートアップを有効/無効にする方法

ノードロックかネットワークか

まず，あなたの license がノードロックかネットワークかを調べます．

ノードロックlicenseは特定の一台のPCだけで Sonnetが動作する license です． Level2/3,　Professional Standardのほとんどはノードロックlicense です．

ネットワーク(フローティング)licenseはネットワーク上の任意のPCで Sonnetが動作する license です．フローティングlicense と呼ぶこともあります． Professonal Standardの一部と Professional High Performanceはネットワークlicense です．ネットワークlicenseでは，ネットワーク上にライセンスを管理するlicenseサーバーマシンがあります．

ノードロックlicenseの場合は最初にすることに進んでください．
ネットワークlicenseの場合は licenseクライアント依存性の特定に進んでください．

licenseクライアント依存性の特定

複数のマシンでSonnetを使っていますね．問題は特定のマシンでだけ起こりますか？

licenseサーバーマシンを含む全てのマシンでSonnetがlicenseを得られない場合は， licenseサーバーマシンに問題があります． licenseサーバーマシンの前に実際に行って (ネットワークを介さずに) licenseサーバーマシンに対して最初にすることを試してください．
licenseサーバーマシンを除く全てのlicenseクライアントマシンでSonnetがlicenseを得られない場合は，ネットワークの設定に問題が起こっている可能性が高いです．特にDHCPサーバー,DNSサーバー,ルーター,LANの配線などを調べてみましょう．
一部のlicenseクライアントマシンでSonnetがlicenseを得られない場合は，問題の起こっているlicenseクライアントマシンに問題があります．問題の起こっているマシンで最初にすることを試してください．それでも解決しないならクライアントマシンの設定を試してください．
licenseサーバーマシンでだけSonnetがlicenseを得られない場合は，そもそも，それはlicenseサーバーマシンでは無い可能性があります．念のため最初にすることを試してください．それでも解決しない場合，本当のlicenseサーバーマシンがどこにあるのか調べなければなりません．

最初にすること

次のことを試してください．ネットワークlicenseの場合は licenseサーバーと licenseクライアントの両方で行ってください．

Sonnetの最新版をインストールする
ファイアウォールやウィルスソフトの停止と管理者権限への切り替え ←重要
手動によるライセンスサーバーの起動. 手順はここに説明してあります．
コンピュータの再起動

それでも問題が解決しないなら， licenseの確認に進んでください．

licenseの確認

ここからの作業は，特に明記しない限り

ノードロックlicenseでSonnetを使用しているマシン
ネットワークlicenseのlicenseサーバーマシン

で行ないます．

[Admin]-[Diagnostics]-[View License File] を選んでください．

重要この操作ではSonnet自身の設定に従ってlicenseファイルを見つけさせるのが目的です．お客様自身で licenseファイルを探してはいけません )

メモ帳で licenseファイルが開きます．もし

開かなければ licenseファイルが開かないに進んでください．
無事に開いたなら下表の項目を確認し，メモしておいてください．

項目	どこに書いてあるか？	例
license ID	一行目に書いてあります．	“songiken99.7.31532”
licenseサーバーのHOSTNAME	9行目 SERVERで始まる行の2番目の文字列です．	“MAC-PRL”
licenseサーバーのHOSTID	9行目 SERVERで始まる行の3番目の文字列です．	“000E0CBC7EC1”
license 期限	FEATUREまたはINCREMENTで始まる行の5番目の文字列です．	“22-jul-2011”

ではこの4点について妥当性をチェックしてゆきます．まず license IDの妥当性に進んでください．

license IDの妥当性

license IDの最初の文字列はあなたの組織を連想するアルファベットの文字列ですか？もし

“SL12345″のようにSLで始まっていれば，それは無料のSonnetLiteの license です．製品版には使えません．製品版の license を入手してください．
“ZZ12345″のようにZZで始まっていれば，それはSonnetLitePlusの license です．製品版には使えません．製品版の license を入手してください．
あなたの所属する組織と関係なさそうな文字列で始まっていれば，弊社のミスで別の license をお送りしてしまった恐れがあります．ご連絡ください．

license IDが妥当なら，次に HOSTNAMEの妥当性に進みましょう．

HOSTNAMEの妥当性

windowsの[システム]-[バージョン情報]を開きます．

左上にHOSTNAMEが表示されています．(右の例では “germany”)

表示されているHOSTNAMEは licenseの確認の作業でメモした HOSTNAMEと一致していますか？この例では “germany”で，licenseの確認の作業でメモした”MAC-PRL”と一致していません．

一致してなければ，HOSTNAMEの問題に進んでください．
一致していれば HOSTIDの妥当性に進みましょう．

HOSTIDの妥当性

[Admin]-[License…]でダイアログを開き

[Host IDs]のタブを選んでください．そのマシンの固有のIDが幾つか表示されます．

固有のIDは一つとは限りません．ネットワークインターフェースのそれぞれにIDがありますし，bluetoothのインターフェースにもIDがあります．右の例ではネットワークインターフェースとハードディスクの2つのIDが表示されています

この中に licenseの確認の作業でメモした Host IDがありますか？右の例では “244bfe98b0b9″がそれにあたります．

なければ，HOSTIDの問題に進んでください．
あるなら…..問題はないはずです． license期限の妥当性に進みましょう．

license期限の妥当性

既にlicense 期限を過ぎていませんか？

過ぎているなら，新しい license を請求し，製品版インストール手順のlicenseファイルの指定に従って作業してください．
- 米国ソネット社のライセンス請求窓口
- 弊社のライセンス請求窓口．
過ぎていないならライセンスの状態を確認してみましょう．

ライセンスの状態

[Admin]-[License…]でダイアログを開き,[Status]のタブを選んでください．

使用できるライセンスのリストが現れるはずです．

現れないなら複雑な問題です． [Diagnostics]-[Trouble Report…]を選んで自己診断ファイルを作ってご連絡ください

HOSTNAMEの問題

この問題は Windowsの古いネットワークとの互換性を保つための制限に起因し， HOSTNAMEが15文字を超えていたり，アルファベットや数字以外の文字が使われている場合に起こります．下記に2つの対処方法を示します．

Sonnetのlicenseファイルを修正する方法

この方法は簡単ですが，HOSTNAMEの本質的な問題を放置することになります．今後もSonnet以外の様々なシステムとの関係で問題を起こす可能性があります．

[Admin]-[Diagnostics]-[View License File]を選ぶと，メモ帳で licenseファイルが開きます．

9行目 SERVERで始まる行の3番めの文字列(右の例ではMAC-PRL)をHOSTNAMEの妥当性で確認したHOSTNAMEに変更してください．

そしてファイルを保存しコンピュータを再起動した後にライセンスの状態を確認してください．

HOSTNAME自体を修正する方法

Windowsの基本的な設定を変更します．これまでとりあえず動作していたSonnet以外の様々なシステムとの関係で問題を起こす可能性があります．

windowsの[システム]-[バージョン情報]を開きます．

[このPCの名前を変更]をクリックして，PCの名前をlicenseの確認の作業でメモしたHOSTNAMEに変更します．

そしてコンピュータを再起動した後にライセンスの状態を確認してください．

HOSTIDの問題

この問題が新しいlicenseファイルの入替をきっかけに起こったのであれば，弊社のミスで間違ったlicenseを発行してしまった恐れがあります．ご連絡ください．

問題がlicenseファイルの入替と無関係なタイミングで起こったのであれば， HOSTIDを発行するハードウェアの故障，あるいはドライバソフトウェアの問題の可能性があります．

まずはそのハードウェアがなんなのか？を調べます． licenseの確認の作業でメモした Host IDはどんな文字列ですか？

英数字12桁	NICのmacアドレスです	NIC(ネットワークインターフェースカード)を正しく装着し，そのNICとwindowsのバージョンに適合したドライバソフトウェアをインストールしてください．
数字8桁	Sonnetのドングルの番号です	これはハードウェアドングルを利用するとても古いライセンスで，現在はサポートされていません．ドングルのドライバソフトウェアの最新版を試してみてください．ドライバソフトウェアはaladdin社のhasp用です．
英数字8桁	unix EWSのHOSTIDです	これはunixワークステーションを使う非常に古いライセンスです．現在はサポートされていません．

上記のハードウェアに対応するドライバソフトウェアを最新版に入れ替えてください．それでも問題が解決しなければハードウェアの故障の可能性が高いです．

新しいNICに交換し，その新しいNICにlicenseを移動しなければなりません．