米Sonnet社はSonnet Suites Professional™ Release 19の提供を開始しました.
今回のリリースではパフォーマンスの向上, 刷新されたドキュメント, マクロ対応のXML形式など多くの新機能に加え, Beowulf(ベータ版)の初の製品版への搭載が含まれています.
サポートサービス契約が有効なお客様はこの強力な新バージョンをお使いいただくことが出来ます.
こちらのフォームまたはメールでライセンスをご請求ください.
パフォーマンスの向上
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スレッド数の増加:
Professional Standardのスレッド数が8に, High Performanceのスレッド数が64に増加しました. -
AVX512のサポート:
最新のアーキテクチャ機能であるAVX512をサポートし, 計算効率を向上させています. -
Beowulfの導入:
Beowulfは世界初のフルプレシジョンで高速化されたモーメント法(MoM)ソルバーであり, v19でベータ版が提供されています. サポートサービス契約が有効なHigh Performanceライセンス保有者は無料でライセンスを取得できます.
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Beowulfソルバー

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Unified-FFT(UFFT)手法:
BeowulfはUFFT手法を採用しており, オーダーN log Nで高精度な解析を実現します. -
高速性と低メモリ使用:
フルマトリックスの因数分解が不要なため, 大規模な回路を高速かつ低メモリで解析できます. -
大規模問題の解決:
例えば, 1,024要素のパッチアンテナアレイをminiITXのIntelデスクトップシステムで解析可能です. -
精度の選択:
シミュレーションの有効数字を最大12桁まで指定でき, 精度と速度のバランスを調整できます.
v19.52.2025にはベータ版が含まれています.
Beowulfの正式版はv19の今後のアップデートでリリースされる見込みです.
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Streamlined Documentation ドキュメントの刷新
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クラウド時代に対応:
マニュアルが完全に刷新され, 効率的で使いやすく, 明確な内容となっています. エンジニアによって編集され, 常に最新の情報が提供されます. -
オンラインヘルプ:
www.sonnetsoftware.com/help で常に利用可能です.

新しいマクロ言語の導入

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スクリプトの重要性:
機械学習や逆設計の時代において, スクリプトの重要性が増しています. -
多言語対応:
Python, MATLAB, Juliaなど, ユーザーの選択した言語でSonnetのワークフローを簡単にスクリプト化できます.
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材料ライブラリの改善
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複雑な材料への対応:
現代の複雑な材料に対応するため新しい材料ライブラリが導入され, メーカーからの利用可能なオプションや各種データが収集されています. -
XML形式での保存:
すべてのデータはXML形式で保存されており, ユーザーが独自のライブラリを作成することも可能です.

移行アシスタント

設定のインポート:
ツールの初回起動時に以前のインストールから設定をインポートするよう促され, アップグレードがこれまで以上に簡単になりました.
.SONX XMLファイル形式
スクリプトと拡張性の向上:
v19では新しい.SONXファイル形式を採用し, スクリプト化と拡張性が向上しています. 以前の.sonファイルはv19で簡単にインポートできます.

Causal Dispersion Model 因果分散モデル

非因果的な分散データへの対応:
周波数領域で測定された分散データが常に因果的であるとは限りません. Sonnetは、Djordjevic-Sarkarモデルを適用して分散データを補正し, IEEE370準拠の因果性メトリックを計算します.
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Reprise License Managerの採用
ライセンス管理の改善:
v19ではReprise License Managerを採用し, 使いやすいウェブインターフェースとクロスプラットフォームでの迅速なセットアップを実現しています. v18とv19では異なるライセンスが必要ですが, サポートサービス契約が有効なお客様は2025年を通じて両方のライセンスを利用できます.
