セルサイズカリキュレータはVer8から追加された機能です. 非常に目立たない改良ですが、計算時間を桁違いに改善する効果的なモデルを作るために役立ちます.
例題
一例として次のような マイクロストリップ構造の 二段平行結合バンドパスフィルタを考えてみます.

基板厚 h=0.73(mm) 誘電率 εr=2.6,フィルタの数値は半端な値になる.
sonnetでこのフィルタのモデルを作るとき、

セルサイズ0.001mmではモデルを入力しても、解析できない.
セルサイズカリキュレータを使う
導体パターンが新しいグリッドに丸められます. |
![]() セルサイズカリキュレータで改善したモデル |
オリジナルなパターンと比較してみましょう. 寸法数値は指定された誤差の範囲で微妙に変化しています. |
![]() |
セルサイズカリキュレータを使わない場合

ソネットでは推奨しませんが、 現実に良く行われている方法は,セルサイズを 解析可能な程度に1/2,1/5,1/10,1/100のように切りのいい数字で荒くしていく 方法です. この例では下図のようにx方向に0.1, y方向に0.01まで荒くしてメモリ使用量を45MBにまで縮小してあります.

結果
モデル | セクションサイズ | サブセクション数 | メモリ使用量 | 解析時間 |
---|---|---|---|---|
オリジナル | 0.001x0.001 | ? | ? | 解析できず |
セルサイズカリキュレータでの改良 | 0.385x0.076 | 1438 | 9MB | 8秒/周波数 |
直感的な改良 | 0.1x0.01 | 3208 | 45MB | 5分32秒/周波数 |
セルサイズカリキュレータを使うことで、解析時間は1/40に早くなりますが、 より大切なことはセルサイズを大きくしたことによる誤差が管理されていることです.
セルサイズの選択によってsonnetの解析時間を飛躍的に改善できます. マニュアル Vol1のChapter4 Subsectioningの Selecting Cell Size (P56)に より詳しい説明があります. セルサイズカリキュレータはこのマニュアルで説明されている セルサイズの選択を簡単に行うためのツールです.
使用したモデルファイル
2002/12/19 tovy